watagashi blog

ジャンクPCとジャンク自転車とジャンク裁縫とジャンク育児のことを書いてます。ロックンロールが好きです。

Muddy Foxレストア⑪ BB(カップアンドコーン)のオーバーホール

今回はBBのオーバーホールです。

f:id:watagashiH:20210713234316j:plain

この車体マディフォックス(MF26EASSG)のBB(ボトムブラケット)は

カップアンドコーンタイプが付いていました。

現在のBBはカートリッジタイプが主流ですが(というかスクエアテーパー自体主流ではありませんが)こちらは昔ながらのカップアンドコーンタイプのものです。

カップアンドコーンって何でしょう?って人も居ると思いますが

自転車をいじり始めたとき最初にぶち当たるひとつのトピックです。

BBだけでなく、ヘッド小物、ハブにもカップアンドコーンはよく見られます。

なのでカップアンドコーンは少し古い自転車を触るときには避けて通れない存在として認識しておくと良いと思います。慣れると楽しいです。ただ地味に使う工具が違うので一筋縄ではいかなかったりします。

 

今回のものはフックレンチとカニ目レンチを使うタイプです。

f:id:watagashiH:20210713234322j:plain

写真のものは右側(右ワン)です。

昔実用車をバラすときにホームセンターで購入したフックレンチです。

特に自転車用ってわけではありませんがきちんと使えます。

左ワンのロックリングは正ネジなので時計と反対周りで緩みます。

この逆ネジというのも自転車いじりにおいてちょいちょい出てくる厄介なところです。

慣れですが、慣れないと手こずります。

 

ロックリングは特に硬いということなく緩みました。

ロックリングを外してから左ワンを回せば外れるのですが、左ワンには見ての通り小さな穴が6つ空いていてこちらにカニ目レンチと呼ばれる工具を引っ掛けて回します。

が、うちにあるカニ目レンチは太くて穴にはまらず、サークリッププライヤーのようなもので回しました。

ちなみにうちのカニ目レンチはやはり自転車用ではなく、グラインダーの歯の固定に使うようなものですが、やはり自転車用のカニ目レンチなどであれば嵌まると思います。

自転車って専用工具多いですよね。

 

f:id:watagashiH:20210713234327j:plain

左ワンを外したところです。

f:id:watagashiH:20210713234332j:plain

取り外した左ワンです。

中にはリテーナー付きのベアリングが入っていました。

おそらく一度も中は開けられていないと思うので24年間放置してあったことを思えば信じられないぐらい綺麗です。ちなみに指でシャフトを回した感じはゴリゴリでした。

f:id:watagashiH:20210713234338j:plain

リテーナー、ワンともに汚れてはいますがグリスも少し残っていてかじりもなくとても綺麗です。

f:id:watagashiH:20210713234344j:plain

シャフトを抜くとブーツが入っていました。

ブーツにはSWALLOWとロゴが入っています。メーカー名でしょうか?

 

そういえばカタログにはBBはIMPEL300 68mm(シェル幅) 113mm(シャフト長)と書いてあったので

BBもSUGINO製だと思っていましたがなんでしょうね。SWALLOW?

 

f:id:watagashiH:20210713234351j:plain

取り外したものがこちらです。

左ワン、リテーナー、シャフト、ブーツ、もひとつリテーナーです。

f:id:watagashiH:20210713234354j:plain

フレーム側です。

特に錆びてるわけでもなく、綺麗です。

やはり保管状態は良かったのだと思います。

f:id:watagashiH:20210713234400j:plain

こちらは右ワンです。

掃除や調整だけなら外す必要は無いのですが今回は外します。

ただの好奇心です。

それと、今後のことを思うとカートリッジタイプのものに交換しておくほうが気分的に楽なので

そのためには右ワンが外れなくてはいけません。

こちらも基本的には専用工具が要るところですが持っていません。

大きめのモンキーレンチでいけるかと思いましたがうちにあった300mmのものでは嵌りませんでした。ちなみに右ワンは36mmです。

f:id:watagashiH:20210713234405j:plain

ちょっと乱暴なやり方ですがウォーターポンププライヤーで掴んでみたら割と簡単に回りました。

ちなみにこちらは逆ネジなので時計回りで緩みます。間違えると一生緩みません。

途中556的なものを注しながら一応気を使いながら回します。

 

f:id:watagashiH:20210713234411j:plain

外れました。こちらも綺麗ですね。

ざらしのものだとこのあたりはサビが回って固着していることがあるそうですので

古い車体のレストアにはよくある困った箇所みたいです。

幸い今回の車体はなんともありませんでした。

ちなみに私はウォーターポンププライヤーで回しましたが真似しない方が良いと思います。

舐めるとそのあと専用工具も掛からなくなる可能性があるし、自分でどうにもならなくなってから自転車屋さんに持ち込んでも手の施しようがなくなる場合もありますので気をつけて作業しましょう。

f:id:watagashiH:20210713234416j:plain

先程外したものに加えて取り外したものたちです。

右ワン、左ワン、シャフト、ブーツ、リテーナー2個、ロックリングです。

f:id:watagashiH:20210713234426j:plain

外したついでにシェル幅を計っておきます。

カタログ通りですが68mmです。

うちにある他のものと共通です。

f:id:watagashiH:20210713234433j:plain

先程も書きましたがシャフト長は113mmです。

トリプル用でしょうか。長めだと思います。

 

f:id:watagashiH:20210713234510j:plain

左ワンには「Y.M.T」のロゴがあります。なんでしょうか?メーカー名?ブランド名?わかりません。

やっぱりSUGINOでは無いんでしょうか?

f:id:watagashiH:20210713234515j:plain

右ワンにも同様に「Y.M.T」ロゴがあります。

調べたところによると「Y.M.T」は山本製作所というところのもののようです。

詳しいことはわかりません。

f:id:watagashiH:20210713234438j:plain

Y.M.T の刻印があります。

f:id:watagashiH:20210713234444j:plain

3H-Bの刻印です。どうもこれはシャフト長(軸長)113mmということみたいです。

f:id:watagashiH:20210713234449j:plain

cr-moの刻印です。

これはクロムモリブデン鋼のことでしょうね。

みんな大好きなクロモリです。

f:id:watagashiH:20210713234455j:plain

0-11

これはなんでしょう?わかりません。

f:id:watagashiH:20210713234459j:plain

MADE IN

f:id:watagashiH:20210713234505j:plain

JAPAN

です。ありがたがることでもありませんが今となっては貴重な存在です。

 

f:id:watagashiH:20210713234519j:plain

リテーナー付きのベアリング。

パーツクリーナーで掃除しました。

とても綺麗です。

f:id:watagashiH:20210713234524j:plain

グリスを盛ってワンに収めて更にグリスを盛ります。

f:id:watagashiH:20210713234535j:plain

反対側も同様にグリスを盛ります。

f:id:watagashiH:20210713234530j:plain

忘れずにブーツも付けてフレームに戻します。

右ワンは専用工具が無いのでプライヤーで締め込みました。

右ワンはなにも考えずにただ締め込むだけです。

f:id:watagashiH:20210713234540j:plain

最後に左ワンの玉あたりを調整して締め込んで完了です。

例によって緩んでガタが出るのを恐れてやや渋めの当たり具合でやっておきました。

 

まあこんだけやっておいて何ですが

やっぱりカートリッジタイプのものに変えたほうが気分的に楽ですね。

カップアンドコーンだとどうしても定期的に気にしておかないといかん気がして精神的にあんまりよろしくないです。

カートリッジタイプのものもSHIMANOのものが安いですし、品質も良いです。

少し前に新型出てましたね。実売価格は1400円とかでしょうか。

やっぱり変えたいとこですね。

 

というわけで今回はここまでです。

 

まだまだ続きます。