Muddy Foxレストア⑫ フロントハブのメンテナンス
地道な作業ばかりで何ですが今回もとても地味な作業です。
取り外したフロントホイール。
今回はこれのハブの分解、掃除してグリスアップして調整をしていきます。
まずクイックリリースを取り外します。
手で回せばすぐに外れます。
そのへんに置いておくと汚れたり、踏んづけたりするかもしれないのできちんと置いておきましょう。(私は踏みそうになりました。)
例によってピンぼけ写真ですがハブの写真です。
shimano STX
HB-MC32というハブです。
前にも書きましたがSTXというのは今は無いグレードで
LXとALIVIOの間に存在していたグレードです。
まずダストカバーを外します。黒いゴムのやつです。
指先でグイッとやれば外れるのかもしれませんが、マイナスドライバーでこじるのが簡単です。
こじると簡単にめくれます。ダストブーツはゴムで出来ていますが年代ものであることを思うと不思議なほどに劣化していないです。古いゴムってカチカチになって割れるイメージですが今までダストブーツがカチカチで割れたのは見たことがありません。
めくった中身はちょっと汚れています。素手で触るとまあまあ汚れます。
続いてハブナットを緩めていきます。
ハブも先日のBBと同じようにカップアンドコーンです。
やることのイメージは大体同じですがハブを止めているハブナットは左右からダブルナットで球の当たり加減を調整しています。(実際片側は触らず、もう片側のみで調整するのですが)。
そしてこのハブナットはダブルナットになっているのですが内側のナットはかなり薄いスパナでないと入りません。
またも自転車整備につきものの専用工具の出番です。
ちゃんとハブスパナと呼ばれる工具があります。
通常のスパナよりかなり薄いスパナです。
それでは早速緩めていきます。
ってハブスパナが入らないじゃん。。。
そんなことってあるんか。。。
別のメーカーのものがあるので入れてみます。
shimano製のハブスパナ。
こちらはばっちり入りますが、肝心のナットは13mmです。
うちにshimanoのハブスパナは15mmしかありません。
先程入らなかったハブスパナはアストロプロダクツというところのハブスパナセット(13.14.15.17)です。
AP(アストロプロダクツ)のハブスパナは厚さが2.45mmでした。
対してshimanoのハブスパナは2.0mmでした。
0.45mmの差で入らないこともあるんですね。
うーん。
shimanoのハブスパナの13mmを買ってもいいのですが
そこはやはりケチな私なのであるものでなんとかしたいです。
ということでAPのハブスパナを削ることにしました。
バイスで固定してヤスリで一生懸命削ります。
おぉ、結構いいじゃん。
さらに一生懸命削ります。
写真では殆どわかりませんが時間だけは掛かってます。
反対側ももちろん削ります。
塗装を履いだだけでも意外と厚み変わる気がします。
ということで疲れたのでこの辺で一度ハブナットにはめてみましょう。
おぉ、いいじゃんいいじゃん。ばっちりじゃん。
ちょっと渋いけどまあ頑張ったしいいよね。
ついでに厚みを計っておきます。
うーん。2.25mmぐらいかな。
結構頑張って削ったつもりだけど0.20mmしか削れてなかったとは。
そしてこの0.20mmで入るか入らないかが決まるとは。
ハブスパナ侮れん。
この日は草臥れたのでここで作業を終えました。
次の日。
先日、頑張った甲斐あってハブナットは無事緩みました。
中身が見えてきます。
ハブナットは外側が薄い17mmのもので、ワッシャーを挟んで13mmの玉押し兼ナットが付いています。
これらを外すと反対側からシャフトが抜けます。
抜くときに注意しておかないとハブの中に入っているベアリング球も落ちてきますので気をつけましょう。
シャフトを抜いたところです。
グリスは汚いですがきちんと入っていました。
BBと同じで年式を考えればとっても綺麗です。
片側に10個づつ。
ベアリング球を取ったところです。
ベアリング球はポロポロ落ちてくるので私は磁石でくっつけて回収してます。
ピンセットとかでもいいとは思います。やりやすいやり方でやりましょう。
片側10個、両側で20個です。
かなり昔にダイソーで買ったマグネットトレーに入れてパーツクリーナーを吹き付けます。
ウエスで拭いてあげるととても綺麗になります。
取り外したものたちがこちらです。
シャフト、ダストカバー、ナット、ワッシャー、玉押し、ベアリング球です。
パーツクリーナーとウエスで掃除しました。
次はハブ本体の掃除をします。
ワンと呼ばれるところです。ベアリングの収まってるところですね。
グリスは残っていますがかなり固くこびりついています。
パーツクリーナーを吹き付けて、綿棒で掃除します。
こんな具合に割と簡単に綺麗になります。
うん。大体オッケー。
反対側も同様に綺麗にします。
シャフトに付いたままの玉押しも掃除したので見ておきます。
うん。よし。
取り外したほうの玉押しにはかじりがありました。
軽くペーパーをあてるべきなのかもしれませんが、とりあえずこのままいきます。
多分オッケーです。
ワンにグリスを盛ります。
例によって多めで良いと思います。
そこにベアリング球を収めます。
このときばかりはピンセットが調子いいです。
片側に10個づつです。
気をつけないと、無理をすれば11個入るぐらいの隙間があるので外すときに数の確認はしておいた方がいいです。球なくしたかも、って思うとハマります。
もとどおり組み付けて球の当たりを調整して、はみ出たグリスを拭き取って
ダストカバーを付けたら出来上がりです。
それにしても綺麗なハブです。
本当にあまり乗られてなかった感じがします。
今回の作業はここまでです。
が、少し時間もあったのですが後のハブはやらずに他事してました。
家に余っていたステムとハンドルを仮で付けてみました。
以前に塗装を剥がしたステムと一時期スポルトに付けていたサカエのフラットバーです。
結構いいかも。
それにしても不細工な4ボルト。
でもこいつも一生懸命削ったなあと思うと愛しい存在です(忘れかけてましたが)。
横からのこの眺め、いいですね。
マウンテンバイク的にどうよ、って気もしますが私は好きだなこれ。
ストロングのフラットバーも試してみます。
うーん、黒のほうがしっくりくるかな。
うーん。
まあ、よくわからんのでこの辺は実際乗ってから考えましょう。
では今回はここまでです。
まだまだ続きます。
いつ出来上がるのかわかりません。